宿泊施設の安全性を保ち、緊急事態に備える方法
ゲストを迎え入れるための準備
弊社では安全性やセキュリティを大切に考えており、本ガイドでは皆様が積極的にゲストや貴施設の安全性を保ち、緊急事態に備えられるようにアドバイスをまとめています。セキュリティ対策をさらに強化されたい場合は、こちらのガイドをご参照ください。
本ガイドでご紹介しているアドバイスは一軒家やアパートメント向けのもので、こうしたタイプの宿に適用される法律はホテルやホステルに適用されるものとは異なる場合があります。ゲストには貴施設で用意している全ての防災・安全関連用品などについて積極的に伝え、万が一の事態が発生した場合にはいつでもサポートするとともに、現地でのサポートを手配する旨を伝えしましょう。
国・地域によっては防災などに関する具体的な規定が法律で定められていない場合もありますが、適宜リサーチをして、ゲストを迎え入れる者としての義務などを理解することをお勧めします。すべての法令を順守しつつ、ゲストに安全かつ快適な滞在を提供しましょう。
本ガイドをお読みになっているこの機会に、万が一の事態に備えて万全の準備を整えておきましょう。貴施設にある安全機器などについて見直しておくと安心なだけではなく、十分に準備しておくことでゲストの安全性を大きく左右することになります。それぞれの家によって状況は異なりますが、どの家にも準備すべき基本的な安全機器を以下にご紹介します。
消防法は国・地域によって大きく異なるため、現地の規制をよく理解しておく必要があります。また、煙感知器を家の各階に1つ以上、各ベッドルームの中(またはすぐ外)に1つ以上設置することをお勧めします。少なくとも毎月1回は点検し、バッテリーは定期的に交換しましょう。
一酸化炭素は無色・無味・無臭の気体で、長時間吸い込むと死につながる危険性があります。ファーネスやコンロ、暖房器具などの燃料燃焼式の器具や、家電製品の不完全燃焼などよって発生します。一酸化炭素検知器はどこに設置しても構いませんが、燃料燃焼式の器具がある部屋には必ず1つ以上設置しましょう。バッテリーは毎月確認の上、定期的に交換する必要があります。また、5~7年に一度は本体も交換しましょう。最近では、煙感知器と一酸化炭素検知器が一体化されたものも売られています。
消火器を家の中の目立つ場所、またはすぐに取り出せる場所に1つ以上設置しましょう。消火器は種類によって消火できる火災の種類が異なりますので、事前に確認してから購入するようご注意ください。住宅火災の大半はキッチンで発生するため、消火器はコンロの近くに置いておくと良いかもしれません。通常の消火器に加え、低価格の消火スプレー(エアゾール式)を購入するのも一つの選択肢です。
必須ではありませんが、地元から遠く離れた慣れない場所に来ているゲストにとっては、貴重品を保管できるロッカーや金庫があると安心なのは間違いありません。鍵が必要ないデジタルやLEDタイプのロッカーがお勧めです。壁や家具に備え付けのロッカーであればなおさら安全性が高まります。
すべての家に避難はしごの設置が必要だということではありませんが、家が複数の階に分かれている場合は必ず上階からの避難方法を考えておく必要があります。避難経路図や、緊急時に行うべきことを詳しく記載したものを用意しておくと良いでしょう。
安全機器があることをゲストに伝えるには
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提供している安全関連用品を管理画面の「設備・サービス」ページで登録しておく
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チェックイン時に設置場所を案内する
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ゲスト用のセーフティカードに記載しておく
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装置の音が鳴ったり光が点滅している場合には報告してもらう(誤作動は不具合やバッテリーの残量不足の表れである場合があります)
発生し得るすべての緊急事態を予測することはできないですが、万が一の事態が起こった際にゲストが困らないよう、充実した救急箱と、緊急連絡先や避難用の指示などを記載したセーフティカードを用意しておくことはできます。貴施設の所在地で特に発生しやすい非常事態(洪水、山火事、地震など)がある場合は、非常用のサバイバルキットや、こうした非常事態への対処法に関する情報を提供しておくとゲストは心強いでしょう。
軽い切り傷などの応急処置に必要な用品がすべて予め入っている救急箱もたくさん売られています。赤十字社では、以下のものを救急箱に入れておくことを推奨しています。
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吸収性圧迫包帯(2枚)
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絆創膏(各種サイズ、25枚)
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布粘着テープ(1巻)
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化膿止め(5パック)
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消毒ウェットティッシュ(5パック)
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アスピリン(2パック)
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災害用毛布(1枚)
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一方向弁付き呼気吹き込み用具(1個)
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瞬間冷却剤(1個)
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ラテックスフリーのゴム手袋(2組)
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ヒドロコルチゾン軟膏(2パック)
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巻軸包帯(各種、2巻)
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滅菌ガーゼ(5枚)
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口腔体温計
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三角巾(2枚)
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ピンセット
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応急処置ガイド
制酸薬や下剤なども用意しておくと、ゲストに喜ばれるかもしれません。怪我や病気に伴う不快感の緩和に役立つもので、子供も利用でき、処方箋なしで購入できるものを用意しておくと良いでしょう。休暇中に怪我や捻挫の治療に時間を費やすのは誰しも避けたいことなので、救急箱が充実しているとストレスの大幅な軽減につながります。
万が一のことがあった場合に備え、あなたの電話番号以外の情報も提供しておきましょう。安全に関する情報をすべて1枚の紙にまとめてラミネート加工し、セーフティカードとして目立つ場所に置いておくことをお勧めします。
セーフティカードに記載すべき情報:
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貴施設の住所
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煙感知器の設置場所
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消火器の設置場所
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救急箱の置き場所
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ガス・水道・電気を手動で止める方法
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緊急避難用の詳しい案内
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緊急連絡用の電話番号一覧:
1. 警察、消防、病院
2. あなたの連絡先
3. あなたに連絡がつかなかった場合の連絡先
安全用具があることをゲストに伝えるには
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チェックイン時に応急用品の置き場所を案内する
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ゲスト用のセーフティカードに救急箱の置き場所を記載しておく
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万が一怪我をした場合にはサポートできるよう、あなたに直接連絡するよう伝えておく