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消費者の安心感と競争力のある料金がいかに予約数を押し上げるのか

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最新の世界規模の調査により、オンライン旅行会社(OTA)がいかに消費者の安心感の醸成に貢献し、旅行をより手頃なものにする競争力のある環境を創り出しているのか、そして、それがなぜ宿泊施設パートナーに有益であるのかが明らかになりました

Booking.comは、旅行は幸せをもたらしてくれると信じています。だからこそ、弊社が果たす役割をより良く理解し、世界の観光産業に対するオンライン旅行会社の影響を定量的に測るサポートをしたいと考えました。

3部構成でお送りする本シリーズでは、ヨーロッパアジア太平洋地域アメリカおよびカナダを対象として、弊社がオックスフォード・エコノミクス社と共同で行った「The Economic Impact of Online Travel Agencies」の調査をもとに、そこから浮かび上がった重要なテーマをひも解いていきます。    

第1部となる本記事では、OTAがいかに(1)消費者の安心感を醸成することで旅行を後押しし、(2)旅行者と宿泊施設パートナーの双方にとってメリットがある、競争力のある料金設定に貢献しているかを見ていきます。 

安心感の醸成

2000年代初頭にOTAが登場して以来、旅行の計画方法は大きく変化しました。OTAは、透明性、幅広い選択肢、需要と供給のより優れたマッチングを提供することで、より大きな信頼感と安心感を持った消費者の基盤を構築してきました。 

これは、イギリスのカントリーハウス「Frasers」のオーナーであるLisa Fraser氏も認める点であり、同氏は「人々はBooking.comについて、世界的に認知された予約プラットフォームとして信頼を寄せています。どこかに行こうとするとき、特に今まで行ったことがない場所に出かける場合、人々は宿泊施設に関する信頼できるクチコミなどを頼りにします。」と話します。 

旅行においては、安心感が消費に繋がります。2012年~2019年の間、オンラインまたはオフライン、直接または代理店経由など様々なチャネル全体における予約泊数は一貫性のあるものでしたが、OTAは成長を推し進め、宿泊施設の需要の上積み分を取り込みました。この理由のひとつとして、国内観光とは対照的に、インバウンドの重要性が拡大し続けていることが挙げられるでしょう。 

night types in all accommodation


OTAが宿泊施設パートナーから予約を奪っているというのはよくある誤解であり、調査では正反対のことが示されています。つまり、OTAは、消費者にとって自身が探しているものを見つけられる信頼できる場所を創造することによって、そのような場所がなければ存在しえなかったビジネスを生み出すサポートをしているのです。 

2019年にヨーロッパでOTAを介して処理された12億泊の泊数のうち、1億3,400万泊は上積み分でした。言い換えれば、これは、仮にオンライン旅行プラットフォームが存在しなかった場合、決して発生することのなかった付加的なビジネスが宿泊施設プロバイダーにもたらされたということです。これに対応するアジア太平洋地域における泊数の上積み分は7,000万泊、アメリカとカナダでは5,600万泊に達しています。 

パンデミックは世界の旅行に大きな影響を与えましたが、OTAは消費者の変化するニーズと利用可能な供給とを一致させることによって、その存在感を発揮し続けました。新型コロナウイルスが世界を襲った2020年においても、OTAがヨーロッパのホテルにもたらした付加的な泊数は5,300万泊にのぼり、アメリカとカナダでは3,200万泊、アジア太平洋地域でも2,600万泊の付加的な泊数を創出しました。

あらゆる人にとって適切な料金を

非常に多くの選択肢があることから、消費者獲得をめぐる競争は激しくなり、結果としてすべてのホテルで値下げが起こるということは驚くべきことではありません。旅行をより手頃にすることは、直感的な印象に反して、宿泊施設プロバイダーを含むすべての人にとってメリットがあります。

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料金が手頃であることで、特に低所得世帯にとっては旅行がより身近なものになります。Tourism Economicsの研究者らによれば、Booking.comなどのプラットフォームが存在しなければ、ヨーロッパのホテル料金は1泊あたり平均10ユーロ(EUR)高くなるだろうということが立証されています。この数字はそれほど大きなものではないと思われるかもしれませんが、費用が旅行のネックとなっている一部のファミリー層にとっては転換点をシフトさせるものです。これまでは手が届かないという理由で輪の外にいた消費者が市場に入ってくると、このような消費者は宿泊施設プロバイダーにとってビジネスを上積みする源になり、新規ゲストの獲得につながります。 

したがって、1泊あたりの料金が比較的低くなったとしても、OTAを通じて上積み分の売上を獲得し、全体として平均の販売泊数が増えることで、損失分を上回ることができるのです(この点については、別の独立した調査でも検証されています)。また、競争力のある料金設定を行うことは、市場の透明性を高めることにつながり、ひいてはホテルがビジネスの将来性を保証し、消費者との信頼を築くのに役立ちます。

Fraser氏が言うように、その信頼は将来的な直接予約につながる可能性があります。「私どものお客様の多くはリピーターです。最初はBooking.comで予約されているかもしれませんが、その後は直接予約される傾向があります」と話します。

まとめ

本調査は信頼性を測定するものではなく、実際の宿泊者によるクチコミや、透明性の高い料金設定などを通じて、OTAが醸成する消費者の信頼感が、予約数の増加、より魅力的な料金、需要の増加などのメリットを、どのようにして業界全体にもたらすことを示しています。 

次号について:3部構成となる本シリーズの次の記事では、OTAによって提供される選択肢が、農村観光と経済全体にいかに役立っているのかを見ていきます。 
 

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OTAによる旅行の増進効果や、より競争力のある料金設定の推進効果に関する詳細な分析については、本レポートの全文をご確認ください。
 

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Topics
まとめ
  • 2012年~2018年の間、宿泊施設の需要が高まり、OTAはその成長とともにホテルの空室を埋めるサポートを果たしました。
  • 利便性や透明性に加え、競争力のある料金設定は宿泊施設パートナーに利益をもたらし、宿泊施設パートナーはOTAを通じて予約数アップを実現し、全体的な販売泊数を増やすことができます。
  • 2019年、オンライン旅行プラットフォームによる泊数の積み上げ分は驚くべき数字となり、ヨーロッパで1億3,400万泊、アジア太平洋地域で7,000万泊、アメリカとカナダで5,600万泊にのぼりました。
  • 2020年はパンデミックの最中にもかかわらず、OTAが宿泊施設パートナーに生み出した付加的な泊数は、ヨーロッパで5,300万泊、アジア太平洋地域で2,600万泊、アメリカ・カナダで3,200万泊でした。