
先日弊社が開催したパートナー施設様向けイベント「Elevate 2022」では、Booking.comのフィンテック・リスク・プロダクト部門バイスプレジデントであるAbhijit Prasadが、決済ソリューションの今後についての知見を共有しました。
本記事では、同イベントでお話しした、決済ソリューションの最近の傾向に関わる主要なポイントと、パートナー施設様がこれらの傾向を最大限に活用していただけるよう、弊社で取り組んでいることについてご紹介します。
ローカルな決済方法への対応の重要性は依然として変わらず
Booking.comペイメントは、現在すでに約250種類のローカルな決済方法に対応していますが、Prasadは、今後数か月でさらに多くの決済方法を追加する予定だと説明しました。これにより、さらに多くのユーザーが希望の支払い方法で貴施設を予約できるようになります。
決済方法としての仮想通貨を巡る質問について聞かれると、Prasadは「仮想通貨の利用は、現時点では、マス市場での決済方法と言えるほど普及しているようには思わない」と回答しました。
仮に、仮想通貨がマス市場の主要な決済方法になるときが来たとしても、それまでには何年もかかる可能性があります。したがって弊社では今のところ、パートナー施設様の訴求力と予約転換率により大きな影響を与える可能性のある他の多くの支払い方法に投資しています。
ロイヤルティを高める特典とWALLET
ユーザーへのアプローチとして、弊社ではBooking.com独自の特典&WALLETプログラムを引き続き充実させ、ユーザーに特典を提供し、より多く、頻繁に予約してもらうよう促しています。
Booking.comペイメントの利用を有効にしていただくと、ユーザーは自動的に貴施設でWALLETポイントを利用できるようになるため、WALLETポイントを獲得しているユーザーにとって貴施設がさらに魅力的に映ります。この特典によって貴施設側に発生する追加料金はなく、貴施設へのお支払いやキャッシュフローにも影響はありません。
ユーザーからますます求められる柔軟性
ユーザーは、支払い方法の柔軟性がさらに高まることを期待するようになるとともに、支払いをいつ、どの通貨で行うのかについても柔軟性が高くなることを望んでいます。Prasadは本セッションの中で、ユーザーの支払い方法の柔軟性を向上させるためにチームで取り組んでいることをいくつか紹介しました。
それらには、たとえば、パートナー施設様へのお支払いに影響を与えることなく、ユーザーに後払いや分割払いのオプションを提供することや、ユーザーの自国通貨での決済を可能にすることなどが挙げられます。これらのソリューションをユーザーに提供することで、パートナー施設様の訴求力が高まり、結果としてより多くの予約の取り込みにつながる可能性があります。
Booking.comペイメントをご利用いただいている場合、これらのソリューションは、条件を満たしたユーザーが貴施設を予約する際に自動的に利用可能になります。
依然として大きな懸念事項である詐欺行為への対応
詐欺行為は、あらゆる決済システムにおいて常に脅威となっています。そのため、弊社では機械学習の採用を含め、この分野に常に投資し、そのようなリスクの軽減に努めています。
また、Prasadは、Booking.comペイメントを利用する実に大きなメリットのひとつは、詐欺行為やチャージバックの問題が発生した場合、原則的に弊社へと引き継がれるため、パートナー施設様にさらなる安心感を感じていただけることだと強調しました。
- Booking.comペイメントは、すでに約250種類の決済方法に対応しており、今後数か月でさらに決済方法が追加される予定です
- ユーザーは柔軟性が高まることを望んでいますが、これがパートナー施設様へのお支払いに悪影響を及ぼすことには直結しません
- ユーザーに特典&WALLETプログラムを提供することで、さらなる需要とロイヤルティの向上を図ることができます
- 弊社は、パートナー施設様の事業の安全の確保を支援できるよう、機械学習など、決済ソリューション用のセキュリティツールに常に投資しています