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Z世代の旅行者に響くようブランドを訴求するには

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徹底した偽りのない真正さとパーパス(企業の存在意義)を掲げたマーケティングに関する弊社の知見をもとに、貴施設がZ世代の旅行者に響くようブランドを訴求するためのヒントをご紹介します

Z世代はLGBTQ+コミュニティへの帰属意識や連帯意識を強く持っており、これまでの世代の中で最も多様性のある世代です。また、自分がお金を使おうとしている企業ブランドのパーパス(存在意義)やバリュー(存在価値)を調べる傾向が最も高い世代でもあります。弊社では、貴施設がこの新世代の旅行者に響くようブランドを売り込むうえでお役立ていただける、重要な知見をいくつか明らかにしました。 

セッション全体を視聴するか、以下にまとめた知見をぜひご覧ください。

Z世代はブランドにパーパスがあることを非常に重視している

Z世代の旅行者に響かせる訴求法としてまず重要となるのは、ブランドのパーパス(存在意義)を明確にすることです。Booking.comのCMOであるアルヤン・ダイクは、パーパスドリブンなマーケティング(企業の存在価値を軸にして展開するマーケティング)のカギを握る要素として、1)明確で心に響くミッションステートメント(行動指針)、2)真実を伝えること、3)IDEAS(Inclusion:包摂性、Diversity:多様性、Equity / Equality:公平性 / 平等、Accessibility:アクセシビリティ、Sustainability:サステナビリティ)を尊重していることの3つを挙げています。

Z世代は、これまでのどの世代よりも、ブランド自身が自らをどう表現するかに特に関心を持っています。国際LGBTQ+旅行協会(IGLTA)グローバル・パートナーシップ部門のバイスプレジデントを務めるClark Massad氏は、次のように述べています。「今日の若い世代は、ブランドのコアバリュー(中核となる価値観)、ミッション(使命・役割)、目指そうとする方向性、そして、ブランドをどう表現しているかに極めて敏感です。そして、LGBTQ+コミュニティに関しては、さらに敏感に反応します。この世代は、自分たちの価値観や理想に合ったブランドと関わりたいと考えているのです。」

その結果、Z世代は企業の社会的責任や、多様性・公平性・包摂性(DEI:Diversity, Equity and Inclusion)に対する姿勢について、ブランドがどう説明しているのかを注意深く観察しています。「Z世代は、貴施設のウェブサイトの各所を見ています。貴施設は、こういったコミュニティと積極的に関わっていますか?」と、Massad氏は問いかけます。

ワンポイントアドバイス:

企業の社会的責任やDEIについてブランドとして取り組んでいることを、ウェブサイトやソーシャルメディア、Booking.comの宿のリスティング、あるいは宿泊施設の館内などで明確に提示しましょう。

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Z世代がもっとも重視する課題とは

多様性と包摂性という課題はZ世代が最も重視する二大要素であり、ブランドがこれらの領域で「有言実行」することが極めて重要です。 

「Z世代は、これまでのどの世代よりも多様であるため、これらの課題に大きな関心を持っています。アメリカのZ世代は、人種や民族性の点で最も多様性がありますが、それにも増して関心を寄せるのはLGBTQIA+です」と、ディズニーランド・パリのダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン部門の責任者であるBrimbelle Grandcolas氏は説明します。「LBGTQIA+と自認するミレニアル世代はわずか10%であるのに対し、Z世代ではこの割合が20%です。」

またZ世代は、これらの課題についてオープンに議論するためのコンテクスト、表現形式、ロールモデル、そして機会を実装する最初の世代でもあります。「Z世代は、LGBTQの両親や叔母・叔父、兄弟・姉妹、クラスメートとともに成長してきました。ですから、そういった環境はZ世代の人たちの日常生活の一部になっているのです」とMassad氏は言います。「これはZ世代から始まっていますが、この世代から生まれたのは、Z世代の人々が両親や祖父母、友人たちと話をし、そういった環境をより普通のものにしたからに過ぎません。」 

ワンポイントアドバイス:

カギとなるのは、Z世代の旅行者に限らず、すべてのゲストにインクルーシブなおもてなしを提供することです。「LGBTQ+の旅行者に対してよりインクルーシブになるには」をぜひご覧ください。

Z世代を含め、すべての世代に響くようにブランドを訴求するには

弊社のブランド戦略部門のディレクターであるCourtney Maywaldが言うように、Z世代はデジタルネイティブ(物心がついたときから電子環境に囲まれて育った世代)であるだけでなく、多様性やサステナビリティ、そしてマーケティングのネイティブ(多様性や持続可能性、マーケティングが当たり前の環境に育った世代)でもあります。このような層に響くようにブランドを訴求するうえで必要なのは、マーケティングとメッセージングにおいて偽りのない真正さを確保することです。 

ブランドに求められるのは、マーケティング先となるコミュニティとの信頼を築くことです。「Booking.comは『Travel Proud』プログラムを通じて実に素晴らしい役目を果たしています。ユーザーは、プログラムが掲げる内容を確実に果たしている宿泊施設に滞在できるからです」とMassad氏は言います。 

旅行業界内での信頼構築活動の他の事例としては、予約時の性別オプションとしてノンバイナリーの「Mx」を導入した最初の企業であるアリタリア航空や、ジェンダーやトランジションに関するスタッフ研修を実施するディズニーランド・パリなどが挙げられます。

企業運営において「有言実行」しないブランドは、偽りのない真正さとパーパスドリブンな行動に非常に敏感な世代にすぐに見破られるでしょう。Mindshare社のインクルーシブ・イノベーション部門のグローバル責任者であるRachel Lowenstein氏は、多様性と包摂性に関連する自社の取り組みがブランドのマーケティング戦略なのか、あるいは、ビジネスの不可欠な要素なのかを自らに問いかけるべきだと提案します。 

彼女はまた、経済的エンパワーメントの重要性も強調しています。「つまり、クィアのメディアに投資することであり、LGBTQ+のインフルエンサーに投資することです。プライドで存在感を示すことだけでなく、このコミュニティがお祝いする可能性のあるすべての瞬間で存在感を示すことです」と、Lowenstein氏は語ります。

ワンポイントアドバイス:

言葉を実際に行動に移しましょう。よりインクルーシブなおもてなしを訴求し、よりLGBTQ+フレンドリーな宿泊施設になるための5つの行動をぜひご覧ください。


ブランドのパーパスに包摂性と多様性を組み込むことで、単にマーケティングトレンドに便乗することよりもむしろ、Z世代に響く訴求が可能になるのと同時に、LGBTQ+のゲストをサポートできます。 

 

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Z世代の旅行者に響くようブランドを訴求するには
まとめ
  • ブランドのパーパス(存在意義)を明確にすることは、Z世代に響く訴求をするための重要な出発点です
  • これまでの世代の中で最も多様性のあるZ世代は、多様性と包摂性を重視するブランドを高く評価しています
  • LGBTQ+を自認するミレニアル世代はわずか10%であるのに対し、これを自認するZ世代は20%にのぼるため、この層にインクルーシブなおもてなしを提供することがカギとなります
  • ダイバーシティは単なるマーケティング戦略であるべきではなく、ビジネスの一部であるべきです