woman and child at airport 2023 travel predictions

Booking.comによる「2023年の旅行トレンド予想」からわかる、注目すべき重要ポイント

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Booking.comが毎年行っており、今年は最大規模で実施された旅行トレンド予想の調査をもとに、旅行者の欲求やニーズを理解しましょう。

2023年に向けて、世界各地の人々は旅行について圧倒的に前向きに捉えているようです。実際、73%の人が2023年の旅行について2022年よりも前向きで、 

世界的に不安定な状況であるにもかかわらず、72%の人が旅行には常に価値があると回答しています。そして43%は、逃した旅行の機会を補うために、より贅沢な旅行を計画しています。

2023年に人々が描く新たな旅行のカタチを理解するため、Booking.comは32の国・地域の2万4,000名を超える旅行者を対象に調査を実施しました。本記事では、旅行者が新しい年に求めるものと、そのニーズを満たすために準備できる方法をご紹介します。 

1. (それぞれの形で)原始的な旅行体験をしたい

2023年の旅行では、55%の旅行者が非日常を味わうための「原始的な」スタイルの休暇を、44%は基本に立ち返るような旅行体験を望んでいます。また旅行者の58%はサバイバルスキルを学ぶ機会として旅行を活用したいと考えており、例えばきれいな水を調達する方法(53%)、火をおこす方法(42%)などを学びたいと回答しています。

これにより、人里離れた場所への旅行を希望する旅行者のニーズを満たす宿泊施設がもっとも人気となる可能性があります。

しかし、「原始的」という概念は必ずしも必要最低限のものしかない状態を指すわけではなく、48%の旅行者は「原始的な旅」をするなら比較的贅沢な宿での滞在を条件としているようです。そして53%は、電話とインターネットに接続できることを絶対に譲れない条件として挙げています。

準備できること:

都会の喧騒に疲れて自然を求める人が増える中、自然に囲まれ、サステナビリティに力を入れたエコな宿泊施設がトレンドとなることが予想されます。

すでにサステナビリティに投資している場合は、実施しているサステナビリティへの取り組みを管理画面に登録することで、ゲストにしっかり伝えてアピールしましょう。そうすることで、弊社の「サステナブル・トラベル」プログラムの一環として、貴施設のページに取り組みが表示されます。

2. 快適な環境を抜け出したい

人々は、自分の文化とはまったく対照的な文化を持つ旅先で本場の体験を望んでいるため、現地でのアクティビティはますます人気が高まることが予想されます。これは、回答者の73%が、自分の限界を試すような「快適な環境を抜け出す」旅を望んでいることからうかがえます。

さらに回答者の50%が、2023年は完全なカルチャーショックを経験したいと考えており、たとえばまったく異なる文化的経験や言語を持つ場所への旅行(51%)や、穴場スポットがあるまだ注目されていない都市の探索(30%)などが挙げられています。 

準備できること:

旅行者が新しい文化的体験を求めている今こそ、貴施設のエリアや貴施設自体の個性を見つめなおすチャンスです。伝統、料理、没入型のアドベンチャーなど、旅行者の滞在を思い出深いものにするものをアピールしましょう。

Travel
55%の人が2023年は原始的なスタイルの休暇を求めており、44%は基本に立ち返るような旅行体験を望んでいます。

3. ノルスタジックな目的地や家族の時間を大切にしたい

象徴的なレトロ映画のロケ地を訪れたり、修学旅行のような気分を味わうために主要な交通手段にバスを選んだりと、2023年に人気を集めているのはノルスタジックな旅行(88%)です。そういった時代に生まれていなかったミレニアル世代やジェネレーションZ世代を含む23%の旅行者が、デジタル時代以前のロマンチシズムに浸りたいと考えています。

ミレニアル世代が親となった今、思い出深い時代に連れ戻してくれるような、特定の時代をテーマにしたような宿泊施設に人気が集まるでしょう。例えばモンテネグロのブドヴァやイタリアのボルツァーノなど、80年代・90年代に人気があった目的地への注目が再び高まることが予想され、これらの都市はいずれも2023年のトレンドとなる目的地に入っています。

特に家族と一緒に(54%)、「家族との再会」を目的として複数世代でそういった旅行をしたい人も多いようです。

準備できること:

家族連れの予約の需要を取り込みたい場合、効果的な方法の1つは、競争力のある子供料金を提供することです。柔軟な選択肢と透明性の強化はゲストにとって非常に魅力的であり、家族連れの予約が平均で最大15%増加する可能性があります。

4. 旅行を通して健康を促進したい

旅行はしばしば健康と関連しており、2023年は健康に注目した旅行がさらにレベルアップするでしょう。

調査によると、来年は瞑想やマインドフルネスの休暇を望んでいる人が44%にのぼり、42%はメンタルヘルスや健康の改善に注目したヘルスバケーション、あるいは閉経や妊娠など人生のマイルストーンをサポートするような休暇に行きたいと考えています。また、40%はサイレント・リトリートに参加することに関心があるようです。

準備できること:

スパやジムなど、現在提供しているウェルネス施設を強調するだけでなく、ゲストがさらに楽しめるウェルネス体験を提供する地元企業と提携することも検討してみましょう。

5. 旅行費用を見直したい

過去数年間でできなかった旅行の分を補うために贅沢することを厭わない人も多い一方で、現在の経済情勢を踏まえると、コスパは引き続き重要な要素となります。その結果、2023年の旅行者は、旅行予算をどう最大限に活用して何を優先するのかについてより意識的に判断するようになるでしょう。 

63%の人はセールやおトク情報、またタイミングを活用してよりスマートな予算を組み、53%はオフシーズンの目的地を検討することでお金を節約しようとしています。さらに、予算を効果的に使うには1回か2回の長い休暇を取りたいと答えた人が55%にのぼることから、短めの都市観光などは減ることが予想されるほか、

61%はよりお得な料金を確保するために前もって旅行を計画し、60%は割引やロイヤルティプログラムを使ってお得に予約するつもりであることが明らかになりました。

準備できること:

Geniusプログラムに参加することで、予算を重視する旅行者を呼び込むことができます。平均して、Genius参加施設様は検索結果での表示回数が70%アップし、予約数も45%増加しているほか、割引額を考慮しても収益を40%伸ばしています。

早めの予約やオフシーズンの予約を確保するには、 空室状況が最新であることを確認して、検索結果に表示されるようにしましょう。 

Business travel
回答者の49%が旅行中には一切仕事をしたくないと考える一方で、社員旅行や慰安旅行に参加することなら検討すると答えています。

6. 旅行中に仕事はしたくないが、社員旅行は参加したい

リモートワークによってどこからでも仕事ができるようになった一方で、働く場所や時間したいという人も多く、66%が2023年には旅行中は仕事のことは一切考えたくないと答えました。

ただし、特別な社員旅行は例外となるようです。49%が、休暇中に仕事をするつもりはない一方で、社員旅行や慰安旅行に参加することなら検討すると答えています。 

実際、従業員は団体での社員旅行が増えることを期待しており、51%はリモート / ハイブリッドの就労形態へのシフトによって浮いた予算を雇用主が社員旅行や慰安旅行に当ててくれることを望んでいるうえ、44%は絆が深まるような「実生活を共にする」社員旅行に期待を寄せています。

準備できること:

出張やビジネス旅行の需要を取り込みたい場合は、そのようなニーズに対応する設備などを宣伝しましょう。例えば、会議室、専用のワークスペース、安定したWiFiなどの設備・施設のほか、請求書の発行や施設内での印刷などの便利なサービスを提供することが挙げられます。

7. バーチャルリアリティ技術の台頭を体験してみたい

メタバースや仮想現実、AR(拡張現実)などのトピックは以前はニッチでしたが、今は主流になりつつあります。

VRに関しては、世界中の旅行者の43%が、来年は旅行の選択のインスピレーションとしてテクノロジーを検討するつもりであると答えています。また46%の人が、以前は考えていなかった目的地でもバーチャル体験をした後なら行ってみる可能性が高まると回答しています。

メタバースは今後1年にわたって新たな形の旅行体験を提供するようになるものの、回答者の60%が、バーチャル体験で行きたい場所を訪れたからと言って実際にその場所に足を運ぶ体験に匹敵することはないと答えたため、まだまだ実際の旅行に取って代わることはないでしょう。

準備できること:

旅行者が完全なVR体験を期待できるのは少し先の話かもしれませんが、高画質の写真や施設のバーチャルツアーに投資することで、ユーザーが貴施設での滞在をイメージするのに役立ちます。また、貴施設を際立たせるユニークな特徴を強調することもできます。


2023年の「旅行トレンド予想」に関する調査はBooking.comによって、今後12~24ヶ月間以内に出張またはレジャー・観光目的で旅行に出かける予定のある成人を対象に行われたものです。32の国・地域の計2万4,179名の回答者(内訳:アルゼンチン1,014名、オーストラリア1,006名、オーストリア505名、ベルギー504名、ブラジル1,009名、カナダ503名、中国1,009名、コロンビア1,010名、クロアチア505名、デンマーク505名、フランス1,010名、ドイツ1,001名、香港500名、インド1,005名、アイルランド504名、イスラエル504名、イタリア1,008名、日本1,003名、メキシコ504名、オランダ502名、ニュージーランド1,007名、ポルトガル1,009名、シンガポール507名、韓国1,008名、スペイン1,001名、スウェーデン505名、スイス508名、台湾500名、タイ504名、イギリス1,006名、アメリカ1,009名、ベトナム504名)が対象となりました。調査は、オンラインアンケートで2022年8月に集計されたものです。

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まとめ
  • 世界各国の旅行者の73%は、2023年の旅行について2022年よりも前向きで、43%の人が逃した旅行の機会を補うためにより贅沢な旅行を計画しています。
  • 55%の人が原始的なスタイルの休暇を求めており、44%は基本に立ち返るような旅行体験を望んでいます。
  • 回答者の半数が来年は完全なカルチャー ショックを経験したいと考えているため、地元の小旅行の人気が高まるでしょう。
  • 53%はオフシーズンの目的地を検討してお得に予約し、61%はよりお得な料金を確保するために旅行を前もって計画する予定です。
  • 回答者の66%が旅行中には一切仕事をしたくないと考える一方で、49%は社員旅行や慰安旅行に参加することなら検討すると答えています。