キャンセルの傾向を理解し、未然に防ぐには

ガイド

キャンセルを防ぎ、減らすためにできること

宿泊施設を運営する忙しい日々のなか、キャンセルは悩みの種になります。もちろんゲストの予定変更などによってやむを得ないキャンセルも数多くありますが、再販売が難しく、収益の損失につながる直前キャンセルやノーショーを減らすために講じられる対策はあります。本ガイドでは、こうしたキャンセルを積極的に防ぎ、収益を確保する上でご活用いただけるツールをご紹介しています。

キャンセルの傾向を理解するには

有益なデータを確認できる「キャンセルの傾向」レポート

キャンセルに関するパフォーマンスの改善を目指すなら、まず貴施設におけるキャンセルの傾向を詳しく見てみることをお勧めします。弊社では、貴施設のビジネスに悪影響を及ぼしているのが早期予約のキャンセルなのか、あるいは直前予約のキャンセルなのかが分からない場合にご活用いただけるツールをご用意しています。

管理画面の「アナリティクス」タブにあるレポート「キャンセルの傾向」では、予約の分析と以下の項目に関する概要を確認できます。

  • 全体的なキャンセル率とノーショー率

  • キャンセルが発生しているタイミング

  • 同じエリアにある類似施設との比較

「キャンセルの傾向」レポートを理解するためのポイント

改善点を特定するには、まず「全予約」を競合施設とマーケットと比較してみましょう。キャンセル率とノーショー率に注目することで、貴施設のエリアにおけるキャンセルの傾向を把握できます。次に、以下の項目をチェックします。

 

  • 予約ステータス:リードタイム別に予約ステータスを確認したとき、キャンセルの件数が実宿泊件数を上回るリードタイムの有無

  • チェックイン前のキャンセル:チェックイン日の何日前にキャンセルが多い、という傾向の有無

こうしたデータは、貴施設特有のキャンセルの傾向を理解し、全体的なパフォーマンスの向上に向けた意思決定を行う上で参考にしていただけます。

メモ:「キャンセルの傾向」レポートを定期的に確認することで、常に状況を把握することができます。貴施設のパフォーマンスがマーケットと異なる点に注目して、どの程度の直前キャンセルやノーショーを許容範囲とするかを判断しましょう。
 
例)この例では、この宿泊施設はレポートの比較機能を使って自身のパフォーマンスを競合設定の施設と比較しています。
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Cancellations screenshot JA

この宿泊施設のキャンセル率は35.4%です。つまり、予約100件のうち約35件がキャンセルされていることになります。その一方で、競合設定の施設の平均キャンセル率は25.3%となっています。競合設定の施設に比べてキャンセル率が高いということは、この宿泊施設には改善の余地があることを示しています。また、2.5%のノーショー率をできる限り0%に近付けることでパフォーマンスを改善することもできます。

キャンセルを積極的に防ぐには

「キャンセルの傾向」レポートでは、以下の情報を確認できます。

  • 全体的なキャンセル率とノーショー率

  • キャンセルが発生しているタイミング

  • 同じエリアにある類似施設との比較

貴施設におけるキャンセルの傾向が分かったら、キャンセルの防止、キャンセルによる影響の軽減、収益の確保に向けて対策を講じることができます。料金プラン、料金設定、ポリシーなどは貴施設のニーズにあわせて選択できるため、制限を設定しすぎたために予約獲得のチャンスを逃したということなくキャンセル対策を講じられます。

キャンセル防止におすすめのアドバイス

キャンセルポリシーを確認・変更しましょう

キャンセル料については、請求するか免除するか、請求する場合はどの期間を対象とするか、ノーショーの場合のキャンセル料はどうするかなどを含め自由に設定していただけます。

メモ:キャンセルポリシーを変更する際には、キャンセル率が特に高いリードタイムやタイミングにターゲットを絞ることをお勧めします。キャンセル率が特に高いリードタイムやタイミングは「キャンセルの傾向」レポートで確認できます。

 


返金不可の料金プランの提供を検討してみましょう

返金不可の料金プランとより柔軟な料金プランの両方を提供することで、より多くのユーザーにアピールできます。返金不可の料金プランを予約するユーザーは、予約の変更・キャンセルまたはノーショーの際にはキャンセル料が発生するため、キャンセルする可能性が低い傾向にあります。

返金不可の料金プランはユーザーにとって非常に魅力的であり、検索エンジンでの貴施設の露出を強化する効果があります。返金不可の料金プランを設定することで平均9%以上のキャンセル数減少と平均5%以上の予約数アップが見込めます。

返金不可の料金プランは一般的にキャンセル無料の料金プランに比べて安いですが、この僅かな料金差はより確実な予約の獲得と全体的な収益増によって賄える可能性が高くなっています。

メモ:キャンセルに最もつながっているのが早期予約である場合は、こうしたリードタイムの予約について返金不可の料金プランを割安で提供してみましょう。早期予約を確保する効果が期待できます。

返金不可のプランを無効なクレジットカードで予約されることを防ぐためには、返金不可の料金プランを前払いや事前承認のポリシーと組み合わせて設定しましょう。また、予約時のオンライン決済を支払い方法の選択肢として提供することを検討しても良いかもしれません。

メモ:返金不可の料金プランのみを提供した場合、全体的な予約数が減る可能性がありますのでご注意ください。

 


複数の支払い方法を受け付けましょう

オンライン決済サービスの利用を申し込むと、ゲストはPayPalをはじめとする代替の支払い方法を利用できるようになります(本サービスをご利用いただける場合は、管理画面に本サービスが表示されます)。

メモ:ゲストが代替の支払い方法を使って予約を行った場合、キャンセルまたはノーショーの確率は通常の4分の1になります。

代替の支払い方法は、ゲストが提供したクレジットカード情報が無効だった場合にも役立ちます。別の支払い方法を提供することで予約と収益を確保できます

 


ゲストからの支払いは事前に認証しましょう

予約を受けてからゲストがチェックインするまでの間に、ゲストから提供されたクレジットカードの事前承認(少額の仮請求)を行うことができます。事前承認を行うことでカード情報に誤りがなく、カードが紛失・盗難に遭っていないことを確認できるため、キャンセル料を請求できないという事態を防げます。 ノーショーのリスクを軽減する上では、料金の一部または全額の前払いを必須に設定するのも効果的です。ただし、より柔軟な支払い方法(現地での現金払いなど)を希望するユーザーもいるため、前払いを唯一の支払い方法としてしまうと全体的な予約数が減ってしまう可能性がありますのでご注意ください。

メモ: カードの事前承認を行うパートナー施設様は通常、合計料金の0.01%分と最初の1泊分の料金を仮請求します。銀行によってカードが無効として報告された場合は、無効なクレジットカードに関する手続きを行い、ゲストから別のカード情報を提供してもらいましょう。

 


クレジットカードを認証し、無効な場合は記録しましょう

パートナー施設様の時間を節約するべく、弊社では皆様に代わって一部の予約を確認し、クレジットカード情報が無効だった場合はその旨を記録することを行っています。弊社が無効として記録したクレジットカードについては管理画面に「Booking.comが報告」との記載があります。

残りの予約については、事前承認のために少額を仮請求したり前払い金を請求することでカードを認証できます。クレジットカードが無効な場合は、管理画面で無効として記録しましょう。この手続きを行っていただき次第、弊社よりゲストにカードが認証できなかった旨を伝え、24時間以内に別のカード情報を提供してもらえるよう伝えます。

メモ: カードが認証できなかった場合も、カードが海外取引に対応していないなど正当な理由があることもあります。ゲストに連絡して、解決策を考えましょう。

 


制限の設定を確認・変更しましょう

貴施設におけるキャンセルの傾向によっては、制限を設定するのが効果的です。制限を設定することで特定の種類の予約を防ぎ、収益の損失を回避することができます。

例えば、早期予約の場合はその後に予定が変わり予約がキャンセルされる可能性が比較的高いため、こうした予約を受け付けたくないとします。その場合は、「予約受付開始日」の制限を設定するのが効果的です。

また、予約1件あたりの「最大宿泊日数」を設定することもできます。最大宿泊日数を設定することで、貴施設が希望する日数を超えてゲストが予約することを防ぐことができます。

なお、制限を設定すると予約を検討しているユーザーの検索結果に表示されなくなってしまう恐れがあるため、一般的には在庫はできる限り多く設定することをお勧めしています。

メモ: 制限は複数のものを組み合わせて設定すると効果的な場合があります。例えば、長期滞在の早期予約が入ることを防ぐには、「最大宿泊日数」と「予約受付開始日」の両方の制限を設定することができます。あるいは、前払い金を請求したり、キャンセルポリシーを「返金不可」などに厳しく設定することもできます。

※季節によって需要が変動する宿泊施設については、制限の設定はお勧めしません。

 


魅力的な料金を提供しましょう

ゲストは別の宿泊施設で似たような客室がより安く提供されているのを見つけた場合、あるいは別のサイトで同じ客室がより安く提供されているのを見つけた場合、予約をキャンセルする可能性があります。

提供している料金が魅力的でないと、キャンセル数が最大30%増える可能性があります。また、弊社ウェブサイトでの露出度も下がってしまう恐れがあります。

管理画面で確認できる料金クオリティスコアは、貴施設の料金が他社サイトでどのように掲載されているかを把握する上で参考にしていただけます。スコアは、貴施設の料金がどの程度魅力的であるかを示しています。

メモ: 体系的な料金プランを設定することで、直前になっても空室を埋めることができ、最適な収益を獲得できます。料金プランの見直しを行うほか、料金タイプを効果的に設定するためのポイントを詳しく確認しましょう。

 


ゲストの問い合わせには素早く返信しましょう

問い合わせへの返信を素早くもらえたゲストは、キャンセルする可能性が低くなることが分かっています。定型文や自動送信、自動返信など便利なコミュニケーションツールを活用することでゲストを安心させると同時に貴施設の事務作業を減らせます。

メモ:ゲストからの問い合わせの多くは、宿泊に関する純粋な質問です。メッセージ機能の設定を行うと、手間を掛けずにゲストに必要な情報を提供できます。また、弊社のパートナー施設様向けアプリ「Pulse」をダウンロードすれば移動先でもゲストとコミュニケーションを取れます。

キャンセルによる影響の軽減に役立つツール
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Cancellations

ビジネスに役立つ各種ソリューション

貴施設におけるキャンセルの傾向を把握し、キャンセルを未然に防ぐための対策を講じたら、徐々にパフォーマンスの改善が期待できます。

弊社では、キャンセルによるビジネスへの影響をさらに軽減したい場合に活用していただけるオプション機能などを幅広くご用意しています。

以下のソリューションのうち、貴施設にてご利用いただけるものは管理画面から確認できます。

キャンセルにまつわる作業量を減らしましょう

全キャンセルの4分の1は、予約手続きの24時間以内に行われていることが分かっています。猶予期間を設けて、予約手続きの完了から1時間、4時間または24時間以内に行われたキャンセルについてキャンセル料を免除することでノーショーを20%減らすことができます。 キャンセルの管理や客室の再販売に必要な作業を大幅に減らせる上、なるべく早いタイミングで収益を確保できます。

 


キャンセルする可能性が高いユーザーからの予約を防ぎましょう

既に同じチェックイン日・チェックアウト日で他の宿泊施設を予約済みのユーザーからの予約を防ぐには、こうしたユーザーを対象により厳しいキャンセルポリシーを設定することが可能です(グループからの予約は対象外)。

メモ:この設定は、返金不可の料金プランを設定すると最も効果的です。 

※この設定を行うと、全体的な予約数が減ってしまう可能性があります。特に小規模の宿泊施設には大きな影響がある場合がありますのでご注意ください。

 

 


代わりのゲスト探しを任せましょう

キャンセルがあった場合に代わりのゲスト探しを弊社に任せることで、客室の再販売にかかる時間を削減できます。

キャンセルされた客室・ユニットを弊社にて最大24時間抑え、同じ日程または重複する日程での宿泊先を検索しているユーザーに予約を促します。

本プログラムの対象施設かどうかは、管理画面の「販促アドバイス」から確認できます。

 


一部の予約についてキャンセルのリスクをなくしましょう

パートナー施設の皆さまが収益損失のリスクを心配せずにより柔軟な料金プランを提供できるよう、「リスクゼロ予約プログラム」を導入しました。

本プログラムでは、セミフレキシブルまたは返金不可のポリシーを完全に柔軟なポリシーにアップグレードできるため、予約を検討しているユーザーへのアピールを強化して予約の獲得につなげていただけます。

ポリシーをより柔軟に設定した予約がキャンセルされた場合、弊社にて客室・ユニットの再販売を試みます。新しいゲストが見つからない場合、貴施設が設定していた宿泊料金を全額弊社にて負担します。

いずれの場合も、手間を掛けずに支払いを確保できます。

 


直前キャンセルがあった場合の再販売に役立つツール

直前になって予約がキャンセルされることもありますが、その一方で直前になって予約をしたいユーザーも必ずいるので心配する必要はありません。料金設定、在庫、露出、予約転換率などを最適化することで、直前予約を徐々に増やすことが可能です。

以下のツールやプロダクトは、直前予約を呼び込む上で効果的です。

モバイル端末からの直前予約を呼び込みましょう

弊社プラットフォームでは、全予約の半数以上がモバイル端末から行われています。特別なモバイル端末割引を設定することでモバイルユーザーの目に留まりやすくなり、モバイル端末からの予約数を最大26%上げることができます。

また、モバイル端末から直前予約を行おうとしているユーザーについてクレジットカード情報の入力住所の入力を不要にすることで、予約手続きが簡略化されます。

メモ:10%以上のモバイル端末割引の提供を検討してみましょう。

※住所の入力を不要にする設定はすべての予約に適用されます。また、クレジットカード情報の入力を不要にするとノーショーが増える可能性がありますのでご注意ください。

 


検索結果での露出を確保しましょう

直前予約を検討しているユーザーの検索結果での露出を強化するには、「最低宿泊日数」の制限を厳しく設定しすぎないようにしましょう。制限は客室や日程、料金プランごとに設定できます。

メモ:制限は料金やポリシーと組み合わせて設定することでリスクを管理できるほか、直前予約を呼び込めます。

 


Geniusユーザーを呼び込みましょう

Geniusプログラムに申し込むことで直前予約の転換率を上げることができます。Geniusプログラムに参加している宿泊施設はそうでない宿泊施設に比べて平均で予約数と収益がそれぞれ18%と17%多く、キャンセルが少ないことが分かっています。 Geniusプログラムに参加するには一定の条件を満たす必要がありますが、参加施設は検索結果での掲載順位が上がり、一般ユーザーに比べて予約頻度も1泊あたりの客室単価も高いGeniusユーザーからの予約を呼び込めます。 

 


国内のゲストを対象にクレジットカード情報の入力を不要にしましょう

住所やクレジットカード情報の入力をいきなり全ユーザーについて不要にするのは不安、という場合はまず国内のゲストだけを対象として設定を変更してみましょう。

Booking.comのアカウントにログインしている国内のゲストを対象に予約手続きを簡略化することで、最大5%の実宿泊件数アップが期待できます。

乱用を防ぐため、Booking.com経由で既に同じチェックイン・チェックアウト日の予約がある国内ゲストにこのオプションは表示されません。

 


セールやプロモーションを設定しましょう

割引料金やプライベートセールを設定するとBooking.comの検索結果での露出が強化され、近い日程の予約を検討しているユーザーにアピールできるため、空室を効率的に埋めることができます。

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Cancelamentos
キャンセル関連でよくある3つのシナリオ&それぞれの対処方法

 

シナリオ1:ゲストがチェックインせず、宿泊料金を請求できない

アドバイス:

  • 予約を受けた時点でクレジットカード情報を認証し、事前承認用に少額をを仮請求したり、前払い金を請求することを検討しましょう。

  • キャンセルになった予約のリードタイムを確認してみましょう。リードタイムが長い予約がキャンセルされる傾向にあった場合は、早期予約者を対象に返金不可の料金プランを設定してみると良いかもしれません。稼働率アップと収益の確保が見込めます。

  • リスクゼロ予約プログラムの対象施設である場合は、参加を申し込みましょう。プログラムに参加すると、より柔軟な料金プランを提供しつつゲストがキャンセルした場合にでも収益を確保できます。

 

シナリオ2:予約が直前になってキャンセルされる

アドバイス:

  • 時間に余裕がある場合は、空室状況を更新して対象の客室・ユニットの再販売を試みましょう。

  • リスクゼロ予約プログラムの対象施設である場合は、参加を申し込みましょう。プログラムに参加すると、より柔軟な料金プランを提供しつつゲストがキャンセルした場合にでも収益を確保できます。

  • できる限り多くのユーザーの検索結果に表示されるよう、設定している制限を見直して適宜緩和しましょう。

  • モバイル端末からの直前予約をしやすくしましょう。

 

シナリオ3:同じエリアにある類似施設に比べてキャンセル率が高い

アドバイス:

  • あらゆるユーザーにアピールできるよう、幅広い料金プランやポリシーを提供してみましょう。例えば、早期予約者をターゲットした返金不可の料金プランや、滞在日までのリードタイムが中~長期の予約者を対象とした柔軟なキャンセルポリシーなどを設定できます。

  • あらゆるリードタイムのユーザーへの露出を最大化できるよう、空室状況や料金、制限などを見直しましょう。

  • ゲストには複数の支払い方法を提供することで、予約の獲得と収益の確保につながります。

  • 予約を受けた時点でクレジットカード情報を認証し、事前承認用に少額をを仮請求したり、前払い金を請求することを検討しましょう。

  • 「キャンセルの傾向」レポートを定期的に確認し、キャンセルを減らすために講じた各対策の効果を把握しましょう。

免責:本ガイドに含まれる内容は一般的な情報提供を目的としており、商業的なアドバイスを構成するものではありません。また、各施設様特有のニーズや目標、状況などを踏まえたものではありません。本ガイドでご紹介する一部のプロダクトやソリューションは、一部のパートナー施設様および国・地域のみが対象となっていますのでご了承ください。